〒577-0824 大阪府東大阪市大蓮東1-15-13
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あなたは鍼やお灸にはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「ハリって痛そう。」とか「お灸は火傷の痕が残る」「熱そう」といったイメージをお持ちかもしれません。
また「なぜ効くの?」「何に効くの?」といった疑問や「エビデンス(科学的根拠)がないので怖い」と思う方もいるかもしれません。
統計的にも日本国内で何らかの症状に対して鍼灸を選ぶ割合は1割程度だといわれています。
そんな誰でもが聞いたことはあるけれども、実情は案外知られていない鍼灸について、すこしでも知っていただけたらと思います。
エビデンスとは医学以外でも使うことばですが、なにかの医療行為をするときに根拠となる科学的証拠のことです。
鍼灸は古来より用いられてきましたが、その理論は東洋医学という考え方と経験則の積み重ねによるところが大きかったため、結果としての効果は認められてきましたが、「なぜ効くのか?」というエビデンスの部分が大きく遅れていたのは事実です。
東洋医学は解剖学をベースとしないで人体の生理機能を概念的に捉えて表した医学体系です。
古来東洋においては人体の解剖が倫理的、宗教的などの理由で禁忌されてきたために、このような考え方が産まれたのですが、逆に言えば「人体」という物質に囚われず生活環境や自然との交わりなど、より広く包括的に健康というもの捉えることができます。
これを数千年積み重ねて体系化してきたのですから、決してバカにはできません。
未だ解明されていない人類数千年の歴史の積み重ねを「証拠がない」の一言で否定するのはナンセンスなことだと思いませんか?
とはいえ、近年急速に東洋医学の科学的研究が進んでいるのも事実です。
私は大学時代、鍼が筋肉に与える影響というものを調べていました。
超音波画像診断装置、いわゆるエコー検査で筋肉と筋膜を見てその厚みを調べて凝っている筋肉とそうでない筋肉を比較、そこに鍼を打つとどうなるのか?
という研究でした。
今なら最安60万円ほどで揃えられるエコー装置が2千万円ほどしていた頃、初めてエコー装置で筋繊維が明瞭に見られるようになった時代ですので実験としては世界的にも初期だったはずです。
今でこそ「筋膜リリース」という言葉が巷で言われていますが、実際に筋膜の状態を観察したのもこの頃が初めだったと思います。
実験の結果としては、肥厚した筋膜に鍼が当たると筋膜と筋肉の厚みが薄くなるというものでした。
問題はなぜそうなるのか?というところですが、近年の研究で
適切な部分に鍼を打つと
・筋膜や筋肉に存在するトリガーポイントという筋肉の中にある痛みの発生源や筋緊張の原因となる部位に直接作用して反射を起こすことでその周囲の過緊張した筋繊維の緊張が緩和されます。
・刺入部位やその周辺の血流を改善します。
・自律神経系に影響を与え、筋緊張を制御することができます。特に副交感神経を刺激し、交感神経の興奮を抑えることで、筋肉のリラックスを促進します。
・脳や脊髄でエンドルフィンやエンケファリンなどの内因性オピオイドという自然な鎮痛物質の分泌を促進します。また、神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの放出を促進し、これが筋肉の緊張や痛みの感覚を抑制します。
といったことが明らかになっており、
また、お灸の刺激では
・免疫系の中核をなす白血球やリンパ球の活動を高めることが報告されています。 特に、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性が促進して免疫反応が改善します。
・炎症反応を制御するサイトカインという細胞間で情報伝達をする物質の分泌を調整します。これにより、慢性的な炎症疾患や免疫系のバランスが崩れている症状に対して効果的であると考えられます。
・熱刺激が体内で抗酸化酵素の生成を促進し、細胞の酸化ストレスを軽減させます。これによってストレスホルモンのレベルを下げリラクゼーション効果を上げるとともに免疫システムを強化し、感染症・病気から体を守る助けになります。
・特定の場所への灸刺激は深部体温を上昇させると同時に適正に調節することで腸内細菌のいわゆる「善玉菌」の活動を活性化させます。免疫システムの大部分は腸内に集中しているため、灸治療が胃腸機能と免疫機能の向上に役立ちます。
といったことが分かってきています。
その他にも生理的反応や個々の症病に対する報告は世界中から発表、検証されています。
実際私の大学時代の恩師である中村辰三先生は、長年お灸と免疫力に関する研究を行っておられ、コロナ騒動の際にも補助的に免疫力を上げる手段として、紹介されていました。
WHOにおいても経穴部位国際標準化公式会議が開催され、361穴がその臨床効果を認められています。
他にも欧米では鬱に対する鍼治療は投薬治療以上に広く認知されていますし、変わったところでは米軍では兵士の腰痛を治療するために耳ツボが用いられています。
近頃ではよくNHKで東洋医学の特集が放送されていますが、その中で海外の研究者が述べていた
鍼灸はもはや東洋の神秘ではなく科学だ。
という言葉が真実になっています。
以上のように、まだまだ未解明な部分はありますが、確実に科学として成り立ってきている鍼灸、あなたのお悩みの一助になるかもしれません。
それでもあなたは「痛そう」「熱そう」という不安を感じるかもしれません。
実際の鍼やお灸はどうでしょうか?
よく注射のような想像をされることが多いのですが、注射のハリと鍼灸のハリは構造が違います。
まず太さが全く違いますね。
鍼灸のハリは細いもので0.1mm、これは少し太めの髪の毛の太さと同じ位です。
そして注射のハリを見ると、竹やりのように斜めに切った筒の切先の片側を研いで刃物の状態になっています。
一方鍼灸のハリは松葉型に尖っているように見えますが、拡大すると先が丸まっています。
これを鍼管という管を使って刺入します。
鍼管を使わない時も理屈は同じですが、鍼を打つ周囲の皮膚を張らせて「触れている」という感覚を伝えることで痛みをほぼ感じないようにしています。
実際、初めての方でもほとんどの場合で「何かした?」とか「え?もう終わったの?」という感想を仰います。
またお灸の場合、紙筒に入ったものが割とメジャーになってきていて、自分でやったことがあるということも時々伺います。
ですが、モグサを直に据える場合、昔のように「小指の先位のものを置いて、熱いのをこらえつつ火傷の痕が残る」文字通り「灸を据える」という罰ゲームのようなイメージが強いようです。
実際はそんなことはせず、糸くずのように小さく捻って底面積を点にします。
捻る際にも硬すぎず捻ることで温度調節をします。
そうすることで瞬間体感温度を40℃~60℃に抑えますので、燃え尽きる瞬間に少しチクッとすることはありますが「熱!」となることはありませんし、火傷の痕も残りません。
事実、当院では痛みの治療だけでなく、様々な自律神経失調の症状に対して鍼灸を用いて治療成績を挙げています。
「それでも不安だ…」とか「自分の症状は鍼灸の適応なのか」…いろいろなお悩みがあるかと思いますが、まずはご相談してみていただければと思います。
お電話やLINEでご連絡ください。
お電話の場合お時間があればある程度のお話を伺います。
施術中などこちらの時間がない場合折り返しお電話させていただきます。
LINEであれば休日や時間外でもご連絡頂けますので是非ご利用ください。
お問合せの段階でも
・考えられる可能性
・私がお役に立てるかどうか?
などお答えできる範囲でお答えいたします。
ご納得いくまで何度でも遠慮なくご相談ください。
ご来院いただきましたら問診票をご記入いただいた後、問診をおこないます。
お話の中でどんなことがヒントになるか分かりません。
こんなことを聞いたら恥ずかしいかな?などとは思わず、何でもお話くださいね。
問診後、治療方針をお話してご納得いただけましたら施術をおこないます。
施術を行います。
皮膚刺激による施術は文字通り皮膚への軽い刺激で行いますので、特に初めての時は何をしているのか分かりにくい場合があります。
可能な限り説明と確認をしながら施術を行いますが、分からないときは遠慮なく訊ねてください。
施術後、今後の見通しとどれくらいの頻度で通院いただくかを説明いたします。
また、2回目の施術時には治療に関する計画表をお渡しいたします。
施術後も不安な点やご質問があればご遠慮なくお問い合わせください。
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