新型コロナウイルス COVID-19あるいは SARS-CoV-2 (以下 新型コロナ)による不安が高まっています。
連日の感染者、発症者の増加の報道。
休校や各イベントの相次ぐ中止、自粛による経済活動への影響。
皆さん様々な形で影響を受けていることと思いますが、本日は新型コロナに対する予防と対応について、調べられる限りの出典可能な「事実」をお伝えしたいと思います。
新型コロナを知る
新型コロナはコロナウイルスの変異種です。
コロナウイルスというのはいわゆる風邪ウイルスの一つでとくに冬場、寒くて乾燥した時期に流行しやすいとされています。
主な感染経路は
接触感染
手指などに付着したウイルスが口や目、鼻などの粘膜に触れることで感染
飛沫感染
セキやくしゃみなどで飛んだ唾液などが付着したものに触れ、そこから粘膜に触れることで感染
とされています。
ここで気を付けたいのが飛沫感染ですが、これは空気感染とは別物です。
あくまで飛沫物(セキやくしゃみで飛んだ体液)を介した接触感染であり、空気中を漂っているものを吸うということではありません。
もう一つ気を付けなければならないのがエアロゾル感染というものです。
聞きなれない言葉ですが、日本環境感染学会の2月13日での報告でも空気感染に関しては否定的ですが、横浜のクルーズ客船や大阪のライブハウスでの感染からエアロゾル感染の可能性が指摘されています。
これは
飛沫より小さい水分を含んだ粒子(5μm未満)が一定の時間空気中を漂うことで起こる接触感染で、閉鎖空間で長時間高濃度さらされた場合という限定された条件で起こる
とされるため空気感染とは区別されています。
マスクは絶対?
マスクの品薄状態が続いています。
マスクをしていないと不安になるかもしれませんが、3月2日にWHOから報告があったように防御という観点からはマスクは完全に有効とは言えません。
そもそもコロナウイルスの大きさは80~220nmとされており、一般的に微細な物質とされるPM2.5の2.5μmと比べても1/10~1/30という非常に小さいものです。
つまり一般的に高性能とされるマスクでもウイルスに対してはザル同然であり、それでウイルスの侵入を防げるわけではありません。
先ほどのべたエアロゾルに関しても1μm以下であれば通してしまう可能性があります。
また、飛沫に関しては防げるかもしれませんが、例えば感染者の飛沫を浴びたマスクを触った手で顔やトイレで外陰部に触れるとやはり接触感染の可能性があります。
マスクって付けてると位置を直したりメガネが曇ったりでちょくちょく触りませんか?
ウイルスの侵入を防ぐN95マスクという医療用のマスクがありますが、これは長時間の着用に適さず(息苦しい)一般の方が日常生活で着用し続けるのは困難とされています。
マスクをすると呼吸器の保湿と保温に働きますので限定的ながら予防に役立つという説はあります。
が、そもそも粘膜接触という意味では目を覆うゴーグルも必須ですしマスクだけで防御できるわけがありません。
マスクの有用性は自分が飛沫を周囲に飛ばさないところにあり、ご自身がセキやくしゃみが出てしまう時にエチケットとしては意味があります。
マスクがない時はハンカチやティッシュ、袖で口元を覆えば良いと言われています。
恰好を気にしなければタオルを巻いておいて毎日洗濯することだって代用できます。
感染予防の対策に最も有効なコト
これまで述べたように大事なのは
ウイルスを粘膜に接触させない
ということです。
そこで最も有効なのは・・・
手を洗う
ということです。
手指洗浄用アルコールも品薄が続いているようですが、石鹸による水洗いで効果はあります。
石鹸で指の間、手の甲、爪周りまで最低20秒かけて洗い、流水で流す。
サラヤ株式会社HPより
気を付けてほしいのは蛇口のノブは直接触れないようにしてくださいね。
ウイルスには膜で覆われたエンベロープ型と膜を持たないノンエンベロープ型がありますが、新型コロナはエンベロープ型なので、膜が壊れるとウイルスは働けなくなります。
この膜はほぼ脂質でできているのでアルコールや石鹸の界面活性剤成分で割と簡単に壊すことができます。
また、手洗いの石鹸は特殊な薬用である必要はなく、ごく一般的な石鹸で十分効果があります。
逆に消毒アルコールであっても短時間しか洗浄しなければ効果は薄いです。
どちらにせよ十分な時間をかけて手指を洗うことで粘膜への接触感染を防ぎましょう。
また、外出後の衣服が気になる場合は市販の除菌スプレーが効くようです。
アルコールが無い時の家具や食器の消毒に次亜塩素酸と言われていますが早い話ハイターの類です。
ただ、効果は高いですが色変わりやプラスチック製品の劣化など、どこにでも使えるわけではありません。
そういう時は台所洗剤を薄めて使ってください。
中性洗剤は強力な界面活性剤なので新型コロナのエンベロープを壊すことができます。
もちろん水ですすいでくださいね。
ご家族に感染の疑いが出た場合
厚生労働省の指針によると以下の8点が示されています。
ご本人は外出を避けてください。ご家族、同居されている方も熱を測るなど、健康観察をし、不要不急の外出を避け、特に咳や発熱などの症状があるときには、職場などには行かないようにしてください。
(1)部屋を分けましょう
個室にしましょう。食事や寝るときも別室としてください。
子どもがいる方、部屋数が少ない場合など、部屋を分けられない場合には、少なくとも2m以上の距離を保ったり、仕切りやカーテンなどを設置することをお薦めします。寝るときは頭の位置を互い違いになるようにしましょう。
(2)感染が疑われる家族のお世話はできるだけ限られた方で。
心臓、肺、腎臓に持病のある方、糖尿病の方、免疫の低下した方、妊婦の方などが、感染が疑われる家族のお世話をするのは避けてください。
(3)マスクをつけましょう
使用したマスクは他の部屋に持ち出さないでください。
マスクの表面には触れないようにしてください。
マスクを外す際には、ゴムやひもをつまんで外しましょう。マスクを外した後は必ず石鹸で手を洗ってください(アルコール手指消毒剤でも可)。
マスクが汚れたときは、新しい清潔な乾燥マスクと交換してください。マスクがないときなどに咳やくしゃみをする際は、ティッシュ等で口と鼻を覆いましょう。
(4)こまめに手を洗いましょう
こまめに石鹸で手を洗いましょう。
アルコール消毒をしましょう。
洗っていない手で目や鼻、口などを触らないようにしてください。
(5)換気をしましょう
部屋は定期的に換気してください。
共有スペースや他の部屋も窓を開けましょう。
(6)手で触れる共有部分を消毒しましょう
物に付着したウイルスはしばらく生存します。
ドアの取っ手やノブ、ベッド柵など共有部分は、薄めた市販の家庭用塩素系漂白剤で拭いた後、水拭きしましょう。
※家庭用塩素系漂白剤は、主成分が次亜塩素酸ナトリウムであることを確認し、濃度が0.05%(製品の濃度が6%の場合、水3Lに液を25㎖)になるように調整してください。
トイレや洗面所は、通常の家庭用洗剤ですすぎ、家庭用消毒剤でこまめに消毒しましょう。
タオル、衣類、食器、箸・スプーンなどは、通常の洗濯や洗浄でかまいません。
感染が疑われる家族の使用したものを分けて洗う必要はありません。
洗浄前のものを共有しないようにしてください。
特にタオルは、トイレ、洗面所、キッチンなどで共有しないように注意してください。
(7)汚れたリネン、衣服を洗濯しましょう
体液で汚れた衣服、リネンを取り扱う際は、手袋とマスクをつけ、一般的な家庭用洗剤で洗濯し完全に乾かしてください。
※糞便からウイルスが検出されることがあります。
(8)ゴミは密閉して捨てましょう
鼻をかんだティッシュはすぐにビニール袋に入れ、室外に出すときは密閉して捨てください。
その後は直ちに手を石鹸で洗いましょう。
ここでも言われていますがやはりこまめな手洗いが有効です。
(3)に関して、そもそもマスクがないって話ですが、マスクはあくまで飛沫を広げないという目的ですね。
マスクがない場合は患者様がタオルを口元に巻き、毎日交換、洗濯するという方法で代用できます。
そして(6)に関して、洗濯の際の洗剤ですが、洗剤の界面活性成分によって新型コロナは不活化するため一般的なもので問題ありません。
また、患者様のものと他のご家族のものを一緒に洗っても大丈夫です。
その他予防と感染拡大防止のために
混雑した閉鎖空間に行かない。
こまめな手洗いを徹底する。
セキ、くしゃみのエチケット。
体調に異変のある際に無理をしない。
適度な休息と栄養を取って体調管理をする。
でもこれってどうですか?
インフルエンザ予防などの考え方と同じではないでしょうか?
事実、インフルエンザウイルスも新型コロナと同様の感染経路と分布頻度を持ち、同じくエンベロープ型ウイルスであるため、対策方法は似たものになります。
逆に公園のような開けた空間で混雑してない時に子供さんが遊ぶ、散歩をする、などは何の問題もありません。
むしろ少し身体を動かした方が免疫力も向上します。
ただし、手洗いを忘れないでくださいね。
3月1日のWHOの発表では感染者の
81%が軽症
14%が重症
5%が重体
1~2%が死亡
という数字が挙がっています。
実際に亡くなっている方がいる中、数字で語るのは恐縮ですが、インフルエンザが致死率0.1%程度であることを考えると新型コロナは高い致死率を示しているように見えます。
しかし、これはまだ全体の感染者数がインフルエンザに比べて少ないためこういった統計になっているようで新型コロナの罹患者数が増加すると致死率は下がると考えられます。
現実にはインフルエンザによる死亡者数は年間40万人にのぼるそうです。
確かに高齢かつ呼吸器の基礎疾患や糖尿病などの免疫力が低下した方の重症化例が多く、侮ってはいけませんが、一方で若年層では重症化例が少ないといった特徴がはっきりとでています。
正しい知識をもてば決して恐ろしい謎の病気ではなく、インフルエンザの流行に備えるように対応すれば大丈夫なのではないでしょうか?
ここは私たち一人一人が一度冷静になり、トイレットペーパーやアオサ海苔が無くなるなどといったつまらないデマに振り回されないよう、また闇雲に恐れることの無いよう考えてみませんか?
東大阪市、八尾市で触圧覚刺激、AKA、鍼灸、頭痛、腰痛、膝痛、美顔鍼灸、酸素治療と交通事故治療のアユカ鍼灸整骨院でした